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医療関係者さまへ

当科の診療について

当科は婦人科の腫瘍の診断と治療を中心に診療をしています。

腫瘍とは、腫(は)れたできもの(しこり)のことです。腫瘍には良性のもの、悪性のもの、その中間の境界悪性というものがあります。

腫瘍が見つかった時には、まず治療が必要なものかどうかの判断/診断が必要です。 診察をして、本当に腫瘍かどうかの判断も含めて、画像診断(まずエコー、必要に応じてMRI、CT)を検討いたします。 子宮については、外来での細胞診・組織診といった顕微鏡での診断も大事です。顕微鏡で見ても、良性か悪性かの診断は難しい場合もあります。その様な時は、入院での更なる組織検査を行います。

卵巣や卵管については、外部と繋がっていませんので細胞診・組織診は出来ません。診察、画像診断、腫瘍マーカーによって“良悪性、境界悪性”のできるだけの区別をして、治療に入ります。

良性と診断して治療が必要となれば、まずは薬物療法で対応できないかを考え相談いたします。現在はホルモン剤も様々なものが使用可能であり、漢方薬も選択可能な場合があります。早めの妊娠を考えておられる場合は、病状に応じた対応が必要です。手術が必要と判断すれば、子宮鏡(子宮の内視鏡カメラ)や腹腔鏡を中心とした手術を検討しますが、数ヶ月のホルモン治療後の手術を提案する場合があります。開腹手術が必要な時は、下腹に横切開する方法(傷が綺麗に治りやすい)が可能かどうか検討します。

悪性の可能性があれば、子宮についてはその悪性の種類と広がりの診断が大事であり、子宮頸部には円錐切除(子宮頸部の出口付近を円錐型に切除すること)の検討、子宮体部には子宮鏡での観察を行ったり、PET(ペット)(糖分を付けた放射線物質を静脈内投与して、その取り込み部を把握することで悪性疾患の広がりを知る方法)という画像診断を追加することも検討します。卵巣・卵管では手術中に組織診断をして良悪の判断を行い(手術中の病理診断の正確性は約70%と言われていますが)、最終的な手術の大きさ・範囲を決定します。

また近年、遺伝性の悪性腫瘍についても研究・治療が進み、当科には臨床遺伝専門医の辻 なつきドクターがいますので対応を進めています。

以上の様に良性腫瘍、悪性腫瘍のどちらに対しても、患者の皆さまの身体に負担の少ない治療を心がけています。子宮頸がんと体癌に対する腹腔鏡手術はもちろん、さらに先進的な治療として、子宮頸癌に対する妊孕性温存手術である広汎性子宮頸部摘出術(広汎性トラケレクトミー)、子宮頸癌手術におけるセンチネルリンパ節検索(院内での臨床研究、倫理委員会承認)を施行しています。単に傷が小さいだけではなく、真の意味での身体に優しい、機能温存を考えた治療を目指しているのです。

また腫瘍内科、放射線科と協力し、カンファレンスのもと、悪性腫瘍に対する化学療法、化学療法同時放射線治療 CCRTも施行します。

病棟のアメニティーは非常に良好であり、婦人科疾患でお悩みの患者さまにさらに安全に心落ち着く良質な医療を提供してまいります。

      

主な診療実績(2019年度)

項目 件数・率
子宮全摘術(腹式・膣式) 61
腹腔鏡下手術 92
卵巣悪性腫瘍手術
子宮悪性腫瘍手術 34
婦人科悪性腫瘍への化学療法・放射線療法 26
付属器良性腫瘍に対する腹腔鏡下手術実施率 89%
子宮鏡検査・手術 10
子宮脱手術
子宮筋腫核出術 11
子宮頸部(円錐)切除術・レーザー照射術(上皮内がん・異形成) 33