血液内科

一般目標

  1. 血液疾患の診断に必要な知識と検査手技を体得する。
  2. 血液疾患に対する標準的な治療法を体得する。
  3. 入院患者の大半が悪性腫瘍の患者であることを理解し、患者本人や家族に対してあたたかい思いやりをもって接する医師となる。

体得すべき知識・検査法・手技

  1. 基本的診療法
    表在性リンパ節腫脹、肝脾腫、髄膜浸潤、出血傾向、感染兆候などの血液疾患や合併症に直接関連した身体所見を正確に把握し、記載する。
  2. 血液学的検査(Complete blood count、血液像、凝固線溶系検査)、臨床化学検査、血清学的検査、微生物学的検査などの基本的検査を理解する。
  3. 骨髄穿刺、骨髄生検、骨髄塗抹標本作成、メイギムザ染色、骨髄像分類を行う。
  4. フローサイトメトリーによる血球表面抗原分析、染色体分析,遺伝子解析などの特殊検査を理解する。
  5. 造血器腫瘍の分類(新WHO分類)を理解する。
  6. CT、MRI、シンチグラフィーなどの画像診断を理解する。
  7. 各種の抗腫瘍剤の作用と副作用に関する基本的知識を身につける。
  8. コンプロマイズドホストに発症する重症感染症と、投与すべき抗生物質・抗真菌薬・抗ウイルス薬を理解する。
  9. ガイドラインに沿った輸血を理解し、実行する。
  10. 出血性素因にかかわる特殊検査を理解する。

体得すべき治療法

  1. 急性白血病の寛解導入療法
  2. 急性白血病の地固め・強化療法
  3. 骨髄異形成症候群の治療法
  4. 慢性骨髄性白血病の治療法
  5. 悪性リンパ腫の治療法
    標準的な化学療法であるCHOP療法や、サルベージ療法を体得する。
  6. 多発性骨髄腫の治療法
  7. 特発性血小板減少性紫斑病の治療法
  8. 出血性素因の治療法
  9. DICの治療法
  10. 再生不良性貧血の治療法

免疫・アレルギー病

一般目標

  1. 免疫異常が発症に関与する膠原病、リウマチ疾患、自己免疫疾患、アレルギー疾患について、その病態を理解し診断と治療に関する基本的な知識と技術を体得する。
  2. これらの疾患は病変部位が一臓器にとどまらない、多臓器を障害する全身の炎症性疾患であるため、幅広い総合的評価と全身の管理法を体得する。

対象疾患

慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎、血管炎症候群、成人ステイル病など

体得すべき知識・検査法・手技

  1. 病歴聴取および身体所見のとり方と記載
  2. 関節の診察法
  3. 関節X線写真の見方
  4. 免疫機能検査法
  5. 自己抗体の種類と意義
  6. 各対象疾患の診断と鑑別疾患
  7. 各対象疾患の活動性の評価法
  8. 各対象疾患の臓器障害の評価法

体得すべき治療法

  1. 各対象疾患の基本的治療法の体得
  2. 非ステロイド性炎症薬(NSAIDs)の使用法
  3. 抗リウマチ薬(DMARDs)の使用法
  4. ステロイド薬の使い方
  5. 免疫抑制薬の使い方
  6. パルス療法(ステロイドおよびシクロホスファミド)の適応と使用法
  7. 血漿交換療法の適応
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